2022FIFAワールドカップ招致活動

日本サッカー協会を中心に構成された招致委員会が2022年のFIFAワールドカップ日本招致を目指して行った活動。「208Smiles」をキーコンセプトに、FIFAに加盟する208の国と地域すべてとリアルに「共催」するかのようなワールドカップ体験を提供すること、その背景には日本の技術(technology)とおもてなし(humanity)があることを2010年12月にプレゼンテーションした。
2002年日韓ワールドカップの記憶も新しい中、“too soon!”(この前やったばかり!)という反論を覆すには至らず、日本へのW杯招致は不首尾に終わったが、FIFAや開催国からもワールドカップの未来像に対して大きな反響を得るなど、日本サッカー界に一定のレガシーを残した。
2009年3月のプロジェクト開始より参画。林信貴・同部門ダイレクター(電通)とともに、招致コンセプトの開発とその具現化、裏付けとなる技術の棚卸し、ロビー活動や啓発活動などへの表現・展開、FIFAインスペクション(現地調査)や最終プレゼンテーションの構成・演出などを担当しました。JFAも五香さん平井さん貝瀬さんらの同年代の俊英が集まった楽しいチームでした。
2000年代後半のテクノロジーをベースに、一回り(12年)先のサッカーコミュニティの未来に対して補助線を引く企画でしたが、2020年の現時点から振り返っても、大きなズレはなかったのではないかと思えます(もちろん、一部超越的な技術もありますが)。コロナ禍におけるサッカーの新しい楽しみ方に向けてのヒントも見いだせるかもしれません。
研究者の方々が自らの研究がサッカーの未来に役に立つことを喜んで、快く協力してくださったのが印象的でした。テクノロジーと人間が、世の中のとどう関わるのかをつないでゆくという、一種の翻訳作業。テクノロジー面でのリードを取ってくださったクロサカ氏の才気にも脱帽しました。
Project Owner
2022FIFAワールドカップ招致委員会
(日本サッカー協会)
Agency
電通
Role
コミュニケーション部門ダイレクター代理(招致委員会)
From-To
2009-2010